アロマテラピーに興味のある方なら知っているはずのフローラルウォーター。このフローラルウォーターには香りを楽しむための様々な使い方があります!実はアロマテラピーインストラクターの資格を持つ私。フローラルウォーターの香り、美容、癒しなど具体的な活用法を紹介します!
フローラルウォーターって何?使い方のバリエーション!
植物の持つ力や香りを楽しむアロマテラピー。アロマーテラピーではエッセンシャルオイル(精油)を抽出するときに副産物としてフローラルウォーターが得られます。フローラルウォーターは芳香蒸留水、ハーブウォーター、ハイドロゾルなどとも呼ばれています。
フローラルウォーターが取れるのは、「蒸留法」という方法で植物からエッセンシャルオイルを抽出するとき。植物を水蒸気に当てて精油成分を気化させた後に冷ますと脂溶性と水溶性の2層の層が出来ます。
同じ植物から同時に抽出された脂溶性のエッセンシャルオイルと水溶性のフローラルウォーターでは、香りの成分が若干違います。アロマテラピーの面白いところは、自然からの恵みを生活に取り込むことだと私は感じています。香りの成分の違いを楽しむのもアロマテラピーの醍醐味の一つですよね。
蒸留法で得られるフローラルウォーター
皆さん、洗顔の後に化粧水を保湿のために使用しますよね?化粧水の先駆けとなったのがフローラルウォーターなんです。精油を得るために副産物をして得られるフローラスウォーターは捨てられてしまう場合もあるのですが、とってももったいないこと!
昔から植物の保湿力を使わせてもらって美容にいそしんでいたんですね。ナチュラルな生活が見直されている現代では、フローラルウォーターの素晴らしさが再認識されています。
エッセンシャルオイルは植物からの取れ高が違うために、値段に大きく差が出てしまいます。ラベンダーやゼラニウムからはエッセンシャルオイルが比較的得やすいのですが、ローズオットーやネロリ、カモミールローマンなどは希少価値の高いエッセンシャルオイル。1㎎で10,000円もするものもざらです。
しかし、フローラルウォーターならラベンダーもゼラニウムもローズオットーもネロリもカモミールローマンも同じ値段なんです!ローズオットーなんて、フローラルウォーターも芳醇な甘い香りで満足するほど!肌に付けた後でもほのかに香るので、私のお気に入りです。
フローラルウォーターの注意点
フローラルウォーターには植物の水溶性の香りの成分が含まれています。エッセンシャルオイルと同じ効果を期待してフローラルウォーターを使うのには、少し疑問があります。エッセンシャルオイルにはエッセンシャルオイルの良さがあり、フローラルウォーターにはフローラルウォーターの良さがあると思って活用していきましょう。
直接肌に触れてもいいフローラルウォーターは、トラブルが少ないものです。しかし、初めてフローラルウォーターを使うときは、二の腕の内側などの皮膚の比較的柔らかいところでパッチテストをしましょう。24時間たっても肌に変化が無ければ、トラブルが起こる可能性が低いと言えます。
しかしどうしても肌に合わないという体質の方もいることでしょう。そんな時は肌に使用するのをやめて、ルームスプレーやリネンスプレーとして香りを楽しんでみてくださいね。
おすすめのエッセンシャルオイルとフローラルウォーター
フローラルウォーターは肌に直接使用してもいいのが魅力!そのまま自然のままのフローラルウォーターを肌にパシャパシャ使ってもいいのですが、ひと手間加えてオリジナルの化粧水を作ってみましょう。
フローラルウォーターのおすすめはどんな肌質にも対応できるローズウォーター。私の友人はアトピーに悩んでいたのですが、ローズウォーターをそのまま化粧水として使用しても肌が落ち着いているそうです。他にも代表的なフラワーウォーターをご紹介します。
- ローズウォーター…すべての肌質に
- ネロリウォーター…混合肌、敏感肌、脂性肌
- ラベンダーウォーター…普通肌、敏感肌、炎症肌
- ティーツリーウォーター…ニキビ肌
- ローズマリーウォーター…乾燥肌、成熟肌
- カモミールローマンウォーター…皮膚炎、敏感肌、乾燥肌
フラワーウォーターだけでは物足りないと感じたときは、少量を手作りしてみましょう。2週間を目処に使い切ってくださいね。
フローラルウォーター+精油(エッセンシャルオイル)
水溶性の香りの成分が溶け込んでいるフラワーウォーターはさっぱりとした使い心地。精油をプラスすると香りの変化を楽しめるとともに、精油の性質も期待できます。精油は無水エタノールに溶かしてからフラワーウォーターを加えましょう。
・フラワーウォーター45ml、無水エタノール5ml、精油5滴
精油でオススメなのはラベンダーやフランキンセンス、ゼラニウムなど。ラベンダーは火傷の治療に使われていた歴史があるほど肌に良いとされています。フランキンセンスはアンチエイジングに、ゼラニウムはローズに似た香りも魅力。
しっとりタイプの化粧水がお好みの方は、グリセリンをプラスしてみましょう。シンプルながらも保湿効果もしっかり実感。お好みで精油5滴を加えても。
・フローラルウォーター45ml、グリセリン5ml
植物から得た自然のものであっても、いろいろな精油を混ぜてしまい成分がたくさん入っていると、逆に肌に悪影響を及ぼしてしまう場合があります。はじめは刺激の少ないフラワーウォーターのみで、化粧水として肌に合うかどうか様子を見てくださいね。
間違えないで!フローラルウォーターと混同されやすいものとは?
植物の水溶性の香りをそのまま楽しむことが出来るフローラルウォーター。同じフローラルウォーターでも呼び名がたくさんあることは先でもお話ししました。しかし、商品名が「フローラルウォーター」や「ハーブウォーター」では間違えてしまうかも知れません…。
- 精油(エッセンシャルオイル)…水蒸気蒸留法を用いて得られる、脂溶性の成分。水溶性のフローラルウォーターとは香りの成分が似ている植物もあれば、まったく違う植物もあります。同じ植物だからと言って、精油とフローラルウォーターの作用が同じ都は限りませんので注意しましょう。
- ハーブティー(浸出液・煎出液・チンキ・浸出油)…乾燥させたハーブから水や湯でエキスを得るのがおなじみのハーブティーですね。チンキは高濃度のアルコールにハーブを漬けて得たものです。
フローラルウォーターという商品名でも、混合されたものではないかよく注意して確認してくださいね。
まとめ
- フローラルウォーターは水蒸気蒸留法で精油を得るときの副産物。
- フローラルウォーターはそのまま肌に使える!
- フローラルウォーターの混合物に注意!
ごくごく一般的なシンプルな化粧水を紹介しました。フローラルウォーターはルームスプレーとしても香りを楽しむことが出来ますし、香りの成分は揮発性なので残らないのがいいと思っています。ナチュラルな生活にぜひ取り入れてみてくださいね。