緑茶、毎日飲んでいますか?私たちに馴染みの深い緑茶ですが、実は種類は多いですよね。私は手軽で飲みやすい番茶を毎日飲んでいますが、番茶と他の緑茶ではどのような違いがあるのでしょうか?
番茶は多めに作っても、冷めても美味しく飲むことが出来ます。やかんで作るときのコツをお伝えしましょう!
番茶が飲みやすいのは渋味や苦味が少ないからだといいます。…ということは、カフェイン含有量も少ないということなのかなと思いましたので確認してみましょう!番茶、煎茶、玉露、抹茶などそれぞれ比較してみました。
番茶の飲みやすい入れ方、やかんで煮出すには!
緑茶は日本茶の代表格!お茶の葉からは緑茶の他に紅茶やウーロン茶が作られますが、日本茶は発酵させずに蒸して酵素の働きを止めます。
ウーロン茶は生葉をしおれるまでしばらく置いて酵素を少しだけ働かせてから炒ります。紅茶は生葉をしおらせてから揉んで酵素を十分に働かせてから乾燥させて酵素の働きを止めるのが製造工程です。
ウーロン茶や紅茶は酵素の働きをいつ止めるかで仕上がりの香りが違う様です。それに対して緑茶は酵素の働きを蒸してすぐに止めますので、キレイな緑色の茶葉になるのですね。
中国やインド、アフリカ諸国でも緑茶は作られていますが、蒸さずに釜で炒って酵素の働きを止めます。日本茶のように蒸してから釜炒りするお茶の製法は「蒸し製緑茶」と呼ばれ、世界的にも珍しい作り方なのだそうです。
日本では蒸し製が主流ですが、長崎や佐賀、静岡では釜炒り製の緑茶も作られているそうです。
日本茶の種類は?
日本茶の「蒸し製緑茶」の種類は実は豊富なんです。主に知られている日本茶としては、煎茶、番茶、玉露、かぶせ茶、ほうじ茶、てん茶、玄米茶、茎茶、芽茶などです。それぞれの日本茶の特徴を簡単にご紹介しましょう。
- 煎茶…生葉を30~40秒ほど蒸してから何段階かに分けて揉み、乾燥させながら形を整えます。春に摘まれた一番茶、二番茶が煎茶になります。
- 深蒸し煎茶…蒸し時間は煎茶より長い60~120秒。蒸し時間が長くなるため茶葉が細かくなり、お茶の色が濃く、成分が抽出されやすくなり、味が濃くなります。
- 番茶…産地によって定義が違いますが、煎茶が新芽なのに対して番茶の茶葉は成長した新芽の下の葉で作られたお茶のことをいうことが多い様です。
- ほうじ茶…煎茶や番茶、茎茶などを炒って香ばしさを引き出したお茶のこと。炒る(ほうじる)ことによってカフェインが抑えられます。
- 玉露…新芽が出てから20日間ほど日光を遮って育てた新芽を使って作られた玉露は、うま味成分の「テアニン」が増加し、カテキンが減少するので渋味を抑えた味わいになります。
- かぶせ茶(冠茶)…玉露よりも日光を遮る日数が少なく、1週間程度。茶葉の緑色が濃くなり、渋味が少ないお茶です。
- てん茶…生葉を蒸してから揉まずに乾燥させ、茎や葉脈などを取り除いたものをてん茶といいます。てん茶を挽いて抹茶になります。粉砕するために作られるお茶です。
- 抹茶…てん茶を挽いて粉にしたお茶のこと。茶道のお点前のほかに、飲料やお菓子などにも使われています。
- 玄米茶…炒り米を煎茶や番茶などに同量の割合で加えたお茶のこと。抹茶入り玄米茶もありますね。炒り米が入ることで香ばしくなり、茶葉の量が少なくなるのでカフェインが少なくなります。
- 茎茶…玉露や煎茶の加工工程で新芽の茎だけを取り出したお茶のこと。爽やかな香りと甘みが特徴。玉露や高級煎茶の茎茶は「かりがね」と呼ばれています。赤褐色の茎茶は「棒茶」として販売されています。
- 芽茶…芽の先の細かい部分を選定したお茶のこと。高級茶の一番茶や二番茶から選別するのでうま味を多く含み、味が濃く出るのが特徴です。
- 粉茶…玉露や煎茶の仕上げ工程でふるいなどから選別された細かいお茶のこと。茶葉そのものを効率的に摂取することが出来ます。
- 頭(頭柳)…やや硬化した茶葉が柳の葉の様に扁平に揉まれたお茶のこと。
番茶をやかんで煮出す入れ方
番茶は地域によって意味や内容が異なることがあり、定義するのが難しいと言われています。番茶は新芽よりも少し成長したお茶の葉から作られますので、大きめで固い葉を切り落としたものが原料です。
京都では番茶と言えば京番茶のことを指し、大きめの茶葉を焙じたお茶の一種です。京番茶は大きい葉なので蒸した後に揉むことが出来ませんので、葉の形のまま乾燥させて出荷前に釜炒りします。
ちょっとスモーキーで独特のクセがある京番茶。急須で淹れてもお茶が抽出されにくいので、やかんなどで多めのお湯で煮出す方法が美味しく出来ます。
京番茶の他にも普通の番茶は茶葉がやや大きいので、やかんなどで茶葉をジャンピングさせた入れ方の方が効率的。
やかんに2~3リットルの沸騰させたお湯に茶葉40gを入れて2分ほど煮出して茶葉を取り除きましょう。茶葉を入れたままだと苦みや渋味などが増えて番茶の風味が消えてしまいますので、必ず茶葉を取り除きましょう。
ティーバックを使う場合は、茶葉がジャンピングしにくいので、やや長めの時間で煮出しましょう。やかんで煮出したら冷やしてアイスにしても飲みやすくてオススメです。
やかんがないし、急須で1~2杯飲みたい場合は、番茶を少し砕いてお茶が出やすくすると良いでしょう。熱湯で30秒蒸らすのがオススメです!
番茶のカフェイン含有量はどのくらい?
番茶は新芽よりも少し成長した茶葉を使って生産されます。そのため、カフェイン含有量やカテキンが煎茶や玉露に比べて少ないのですが、手ごろな値段で販売されていますし、渋味や苦味が少ない分、まろやかで飲みやすいですよね。
カフェイン量(100gあたり) | 浸出方法 | |
玉露 | 160㎎ | 茶葉10gを60℃の湯60mlで3分30秒 |
煎茶 | 20㎎ | 茶葉10gを90℃の湯430mlで1分 |
番茶 | 10㎎ | 茶葉15gを90℃の湯650で30秒 |
ほうじ茶 | 20㎎ | 茶葉15gを90℃の湯650で30秒 |
玄米茶 | 10㎎ | 茶葉15gを90℃の湯650で30秒 |
カフェインはお茶の渋味に影響します。一番茶、二番茶と言った茶期によって変わるものではないといいますが、カテキンやテアニンなどと同様に若い芽に多く含まれています。ほうじ茶よりも番茶の方がカフェイン含有量が多いんですね。
カフェイン含有量が多ければお茶が渋く感じることになるのですが、番茶の場合はまろやかに感じるんですね。
カフェインの主な作用としては、利尿作用や覚醒作用です。カフェインは能の中枢神経に興奮作用をもたらしますので覚醒作用が起きます。
また、運動能力を向上させる作用も確認されています。運動する前にお茶を飲むのもオススメなんですね。お風呂に入る前の水分補給として番茶を飲むのもいいかも知れません。
筋肉中の栄養分であるブドウ糖(=グリコーゲン)よりも先に脂肪分をエネルギーに利用する作用があるので、運動前にカフェインを摂るとダイエット効果につながるんですね!
カフェインには二日酔いにも効果があるとか!カフェインの働きによって、アルコールの代謝が高められるのだそうです。
ただ、カフェインは摂りすぎてしまうとカフェイン中毒になりかねません。カフェイン中毒になってしまうには、相当な量を飲むことになるので、番茶を飲む分には問題が無いかと思われます。しかし、健康に不安がある方はかかりつけの医師に相談するようにしてくださいね。
まとめ
- 番茶は日本茶の一つ。焙じた京番茶もある。
- 番茶も京番茶も茶葉が大きいのでやかんで煮出すのがオススメ!
- 番茶を急須での入れ方は、熱湯で30秒蒸らすと美味しい!
- 番茶のカフェイン含有量は煎茶や玉露よりも少なく、まろやかで飲みやすい!
番茶は入れ方が簡単で、やかんで多めに煮出してもアイスにしても番茶なら風味があまり損ないませんので、私はよく飲むことが多いです。番茶はカフェイン含有量が少なめでしたので、毎日飲んでも安心ですね。習慣として続けていきたいと思います。