脚本・宮藤官九郎さん、主演・長瀬智也さんのドラマ「俺の家の話」!面白くないはずがない!私はこのドラマを毎週楽しみにしています!
実はこの記事を書いているのは第4話を見た後なのですが、ドラマのテーマがどんどん複雑に絡み合ってきているのでどこに、何の伏線があったのかを見直しながら第一話の感想をお伝えしようと思います。
宮藤官九郎さんは日本の芸能を脚本に盛り込むのが特徴的だと思うのですが、今回の「俺の家の話」では「能」を取り上げていますよね。
能監修は誰がされているのか、また、能とは対極として扱われているプロレスとの融合も楽しみの一つ!私はプロレスには興味があまりなかったのですが、長瀬智也さんがスタントなしで挑んでいると知って注目して見るようになりました。
相反する能とプロレス、ドラマ「俺の家の話」ではどんな風に描かれていくのでしょうか!?それでは第一話「濃すぎる家族の全力介護が始まる!」感想です!
ドラマ「俺の家の話」、能監修は!?
長瀬智也さんのプロレスシーンから始まるドラマ「俺の家の話」。長瀬智也さん扮するブリザード寿はプロレスラーとして一代を築き、アメリカのプエルトリコに武者修行中に左ひざの大けがで帰国。
帰国したら妻に離婚を切り出され、息子の秀生と週一回の面会。新団体「さんたまプロレス」に所属。入場曲は松任谷由実さんの「BLIZZARD」(笑)
ここで、ドラマ「俺の家の話」の主な登場人物を紹介しましょう!
- 観山寿一・みやまじゅいち(42)…長瀬智也さん ブリザード寿としてプロレス界で活躍。父親に褒められることが無かったので褒められたい一心で能の稽古に励むが、反抗期の17歳に家出。
- 観山家…日本に5つしかないシテ方(能の主人公、シテを演じるために専門的な稽古を積んでいる人)の流派の一つ。
- 観山寿三郎・みやまじゅさぶろう(72)…西田敏行さん 寿一の父親。二十七世観山流宗家、能楽の人間国宝。
- 観山踊介・みやまようすけ(34)…永山絢斗さん 寿一の弟で弁護士。能は好きで稽古を続けているが才能がないと悟っている。
- 長田舞・おさだまい(40)…江口のりこさん 寿一の年子の妹。進学熟の講師。女性なので宗家を継げないが能の稽古は続けている。長男の大州が筋がいいと知って継いでくれることを願っている。
- 観山寿限無・みやまじゅげむ(40)…桐山健太さん 寿三郎の能楽の一番弟子。小学1年生の時に弟子入りし、寿一とは遊び仲間。寿一が家出したので観山家の芸養子となる。寿一のことは「じゅいっちゃん」と呼んでいる。
- 志田さくら・しださくら…戸田恵梨香さん デイケアサービス「集まれやすらぎの森」の介護ヘルパー。寿三郎の婚約者として遺産をすべて譲ると発表される。寿三郎のことは「じゅじゅ」と呼んでいる。
- ユカ…平岩紙さん ブリザード寿の大ファンで結婚したが、武者修行の2年間が音信不通だったため、離婚を突き付ける。秀生の母。関西弁。
- 観山秀生・みやまひでお(10)…羽村仁成さん 寿一とユカの息子。学習障害、多動症と診断される。寿一との面会日に観山家に出入りするようになる。おじいちゃん大好き。
- O・S・D・オーエスディー…秋山竜二さん(ロバート) 長田さん。舞の旦那で元ラッパー。ラーメンチェーン「HEY麺」のオーナー。寿三郎とはノリが合うが、介護はしたくない様子。観山家で普通にご飯をおかわりする。
- 長田大州・おさだだいす(16)…道枝俊介さん(なにわ男子) 舞とO・S・Dの息子、寿一の甥。イマドキ男子。いとこの秀生とはすぐに打ち解ける。
このポスター、最高ですね!ブリザード寿のロン毛…長瀬智也さんの役作り、完璧ですよね(笑)
活躍中のブリザード寿に父親危篤の知らせが。病院で久しぶりに顔を合わせた妹の舞(江口のりこさん)と弟の踊介(永山絢斗さん)。
父親の危篤なのに遺産相続のことばかり話す妹と弟に一言いう長男の寿一(ブリザード寿)なのですが、脳梗塞で倒れた2年前に「そういうの(励ますとか感謝するとか)終わってる」と言われ、何も言えず。介護もしてきて、デイケアにも頼ってるそう。そこで寿三郎と出会ったのがスタッフのさくら(戸田恵梨香さん)。
「世界チャンピオンのベルト持ってきたらさすがに褒めてくれるだろう」と「継ぐよ、継いでやるよ、だから褒めてくれよ、今度こそ」と眠っている父親の寿三郎に話しかける寿一。
こうして25年ぶりに父親の介護をするために実家に戻った寿一。ドラマではなかなか介護現場の様子を演じることが無いと思いますが、「俺の家の話」では親の介護もテーマの一つに切り込んでいます。
親の介護はいずれやらなければ、と思うのですが寿一が「息子だからできないんだよ…」と泣きながら入浴介護をサクラに任せて浴室から出て行ってしまいます。
入浴の他にもOMT(おむつ交換)も頼まれて「なんで25年も離れていた俺なんだよ…」とうなだれてしまいますが、気持ちがわからなくもないですよね。長年一緒に暮らしていた家族でも、介護となると覚悟が決まらないですよね。
私もOMTがスムーズに受け入れられるか…自身がありません…。
能のことを知れるのもドラマ「俺の家の話」の魅力!
能の舞台上で倒れた父親の宗家のシーンがありますが、能ではお面の方を先に守るそうで…床にお面が落下することはありえないことなのだとか。冷静に判断するなら人命の方を優先するのが本来なのですが、能のお面は神聖なものとして扱われていますので、人命よりも優先されるのだそう。
能は神様に捧げる舞だから能楽師にとってお面は神聖であり、命より大事なお面を廊下に並べてスケボーで飛び越えるシーンがありますが、能楽者にとっては禁忌(絶対にやってはいけないこと)だそうです。
ドラマ「俺の家の話」での能監修は観世流の浅見滋一さん。観世流(かんぜりゅう)とは、能楽の能の流派の一つ。シテ方、小鼓方、大鼓方、太鼓方があります。
能の舞台のシーンもしっかりとあるのですが、本物の能楽の方たちが出演していますね!敷居が高くて堅苦しいと思われがちな能ですが、「俺の家の話」の中で雰囲気を知ることが出来るので、私の中では能舞台のシーンは楽しみでもあります!
幼少期の寿一と寿三郎が舞台の上でプロレスごっこをやって、寿三郎だけが叱られるというシーンがあるのですが、能監修がしっかりしているからドラマでも実現しているんでしょうけど、本当は神聖な場所なのでは…?
認知症の簡単なテストを受ける寿三郎ですが、野菜の名前が思い出せず、秀生にやんや言われてイライラ。落ち込んだ寿三郎が稽古場で能の謡(うたい)をしているシーン。
「能の謡やせりふならこうやってすらすら出て来るんだけどなあ。なんで野菜のなすやきゅうりは出て来ないんだろうなあ」「いいだろ、あんた、八百屋じゃないんだから。風呂入るぞ」
こうして入浴を促す寿一やカッコ悪いところを見せてしまった寿三郎も、照れ臭くなりながら心のうちを見せ合います。
寿一の「いただきます!」にしみじみする寿限無。「兄貴のいただきますが一番」と舞。「めしがうまい、うまく感じる」「長男感が出る」に続き、「お前はいただきますい言っとけ」と寿三郎。秀生に「褒められたね、お父さん」と言われ、少し照れる寿一。
ほっこりして第一話目が終わると思いきや…さくらの過去を知ってしまう弁護士の踊介。もしかしたら後妻業(老い先短い老人の妻として遺産相続をねらう詐欺師)かも知れないと勘ぐってしまいます。第二話からはまた物語が転がっていく予感しかありません!
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まとめ
- 「俺の家の話」、主演は長瀬智也さん、脚本は宮藤官九郎さん!
- 「俺の家の話」、能とプロレス、介護が混在したホームドラマ!
- 「俺の家の話」の能監修は観世流の浅見滋一さん!
第一話ではプロレスの技をどんどん繰り出していた長瀬智也さん!体重を10キロ増やして体作りをしたそう!スタントなしがスゴイです!第二話からは能に関したシーンも増えていく予感!能監修もしっかりしているドラマなので、能にも詳しくなれそうですね!
ドラマ「俺の家の話」は毎週金曜日よる10:00~放送です!!